パリに暮らす女性2人の心の交流を描く。
エストニアで暮らしていたアンヌ(ライネ・マギ)は、
「パリで、家政婦として働かないか」との誘いを受ける。
パリは、アンヌにとって憧れの街だった。
誘いを受け、パリに向かったアンヌ。
待っていたのは、豪華なアパルトマンに住む、
少しばかり気難しい老婦人のフリーダ(ジャンヌ・モロー)だった。
気位が高くて、傲慢(ごうまん)なフリーダに、愛想を尽かすアンヌ。
けれども、フリーダの元恋人ステファンのとりなしで、
アンヌは再び、家政婦としての仕事を淡々と続ける。
実はフリーダも数十年前、アンヌと同じ、エストニアからパリに来ていた。
フリーダは夫と死別した後、ステファンだけが頼りの孤独な生活。
家族と疎遠になったアンヌも同じような寂しさを抱え、
2人は少しずつ、お互いを家族のように感じるようになる。
そんなある日、アンヌは、
良かれと思って、フリーダのかつての友人たちを招くが、
結局、フリーダは友人たちとはうまくいかなかった…
「死刑台のエレベーター」、「突然炎のごとく」で知られる、
伝説の名優ジャンヌ・モローが主演。
人生の終盤を迎えた老婦人の誇りと孤独を演じ、
大女優の存在感を見せつける。
アンヌ役のライネ・マギも、
華やかなパリで徐々に花開いていく女性の心情をしっとりと演じて見せる。
街角のカフェ、夜のファッション街、エッフェル塔…
パリの風景が2人の心情に寄り添って、鮮やかさを増す。
繊細な絆を感じさせる爽やかな感動の一作。