ふと、時間が空いた。
どう暇をつぶそうかと考えながら、
行き慣れた近場のカフェへ。
レジ前のショーケースを覗くと、
シフォンケーキがぽつり。
490円もするけれど、なんともおいしそう。
で、奮発した。
アイスコーヒーとセット。
テーブルに運んで、見ているだけで癒されつつ、
そういうわけにもいかないので、
フォークで、ぱくり。
口の中にふんわりと、甘さが広がる。
何も足さないアイスコーヒーと相性がいい。
今日の午後は、予定がない。
予定がない午後とは、こんなに気持ちのいいものなのか。
などと思いながら、ソファに深く座り込んだ。
見ることもなく店内を見渡していると、
自分が入ってきたカフェの自動ドアから、明るい日差しが差している。
よし、海に行こう!
今日は車に、サーフボードを積み込んでいない。
まあ、いいや。
潮風に当たりに行こう!
浜に着くと、堤防沿いに車がぽつぽつ。
沖を眺めると、ロングボードからショートボードまで、
思い思いに波を楽しんでいる。
「やっぱり、板、積んでくるんだったな」。
そんなふうに思いながら、
海岸沿いのコンクリートの階段に腰を下ろす。
波間を吹いてくる風が心地いい。
立ち上がって、背伸びして、体をひねる。
大きく胸を張って、海の空気を思い切り吸い込む。
頭の中を埋めていた細かなやりとりが一瞬消える。
午後6時を過ぎているけれど、
波間のサーファーは、なかなか上がってくる気配がない。
「あと、もう一本」。
そんな気持ちなんだろうな。
ペットボトルの麦茶をぐいっと飲む。
さっきまで口の奥に残っていたシフォンケーキの甘さが飛んで、
すっと、口元が爽やかになる。
気が付くと、2時間も潮風に吹かれていた。
さあ、帰って、熱いシャワーを浴びよう。
それから、暑中お見舞い、書かなきゃ。
それに、夕ご飯、何にしようかな。
なんだ、やることだらけじゃないですか!(^_-)-☆