梅雨が明けたとたん、いきなり、真夏。
気象庁の発表では、このところ連日、
各地で気温35度以上の猛暑日が続いている。
熱中症で体調を崩される方も少なくないようです。
この暑さには、十分、注意いたしましょう。
午後になって、それとなく雑誌のページをめくっていたら、
「今週の運勢」という小さなコーナーで目が留まった。
生まれ月から自分の運勢をたどると、
「平安。普段着で普段の心で過ごし、吉」とあった。
休日。特別な約束もなかったので、普段着で出掛けてみた。
暑い最中、わざわざ街に出掛けることもなかっただろうけど、
思い立って、出掛けてしまったものは仕方がない。
照りつける日差しにまぶしささえ覚えながら、街を歩いていると、
街路樹が視覚に入った。
街の美観、環境づくりのために、道路沿いに植えつらねられた街路樹。
英語でも street trees と、複数形で呼ぶようで、
″1本だけ″という街路樹はあまり見ない。
たいていは、道路沿いに等間隔に木々が植えられて、
緑の葉をつらね、うっすらとした木陰をつくってくれる。
交差点で、庭園風に木々が植えられた″街路園″を見かけることもあって、
街路樹は、その季節、季節に合わせて街を彩ってくれる。
この時季、舗装された道を歩いていると、
強い日差しで、前方に水たまりがあるように見えては、
近づくとまた遠ざかってしまう「逃げ水」さえ、
目に映りそうなきのう、きょう。
街路樹がつくってくれる木陰のつらなりが、気分を癒やしてくれる。
一歩、立ち止まってみる。
汗ばんでいた肌がすっと乾いて、
木陰の涼風が暑さを憩わせる。
夏の過ごし方はいろいろ。
日頃はあまり気に留めない街路樹。
無機質なアスファルトとコンクリートの風景に色彩を添えてくれている。
道沿いの緑陰は、真夏に涼を呼ぶ、かげの演出家なのかもしれない。
フィトンチッド効果を期待してもいいかな?
木々が醸す化学物質には、抗菌作用だけでなく、
ストレスをやわらげて、気分を落ち着かせてくれる、
リラックス効果もあるという。
森林浴…
いい響きだな。
夏の街角で巡り合った木陰もいい。
街路樹の下のベンチが空いている。
読みかけだった、あの雑誌、抱えてくればよかったかな。