5~8日、九州・西日本を中心に大雨が降りました。
気象庁は大雨特別警報を出し、最大級の警戒を求めました。
土砂災害や河川の氾濫被害も相次いでいるようです。
8日夕方にかけて、警報は徐々に解除されつつある地域もあるようですが、
今後も土砂災害などに注意が必要なようです。
自然災害は、いつ身近に起こるか分かりません。
日頃から十分な注意が必要だと感じます。
気象庁などの発表によると、
7日、西日本を中心に、活発な梅雨前線による記録的な大雨となり、
豪雨被害が拡大しているとのことです。
人命にかかわる重大な被害も報道されています。
九州から近畿にかけて、前線が長い間停滞。
そこに、南からの暖かく湿った空気が流れ込んだことが、
豪雨の要因だということです。
避難状況下におありの方々もおいでのことかと存じます。
どうか、何卒、ご自愛ください。
今回の雨では、
太平洋高気圧が日本の東海上に一時的に後退。
前線が九州や本州まで下がっています。
前線と連動しているのが上空を猛スピードで吹く偏西風。
ともに冷えた空気と暖かい空気の間に形成される点が共通していて、
同時に前線も南に移ったとみられています。
暖かい空気は冷えた空気にぶつかると上昇。
すると上昇気流が発生して、
積乱雲(いわゆる入道雲)ができやすくなります。
これがよくいう「大気が不安定な状態」のひとつ。
「大雨特別警報」は、2011年の紀伊半島豪雨などで、
「大雨の危険性を十分に伝えられなかった」との反省から、
2013年に運用が始まっています。
「数十年に一度の現象」を基準に発表され、
都道府県は市町村に伝え、
市町村は住んでいる私たちに伝える。
過去の特別警報は、
同じ2014年8月の台風11号(三重県)と、9月の北海道の大雨。
去年、2017年7月の九州北部の豪雨(島根県、福岡県、大分県)。
全国にまたがっていて、
日頃の注意を怠らないように心掛けておくことが大切だと感じます。
特別警報は、最大級の警戒を求めます。
「ただちに命を守る行動をとってください」との呼び掛け。
「梅雨前線」は、オホーツク海高気圧(北側)と太平洋高気圧(南側)が、日本の近くでぶつかり合い、停滞することで生まれる現象。
太平洋高気圧の勢力が強くなって、前線が北上すれば梅雨明けになります。
今回は、その前線がほぼ同じ位置にとどまっていたところに、
暖かく湿った空気が流れ込み、広域大雨の要因となったようです。
梅雨時期の終わり頃の降り方のようにも思えますが、
こうした大雨のときは、身の安全を守るために、
いくつか注意点があるようです。
例えば、
〇自分がいる場所の空は晴れていても、
川の上流などで大雨が降ると、下流域で急に増水する。
〇夏に向けてキャンプなどのシーズンですが、
河原で川遊びなどをする際は、
その川の上流の空に黒い雲があるなど、
異変を感じたら安全確保を優先する。
〇空が急に暗くなったり、冷たい風が吹いてきたときは、
大雨につながる積乱雲が近づいている恐れが。
積乱雲は雷を伴って短時間に激しい雨を降らせることがあるので、
天気の急な変化に注意する。
〇道路が冠水しているときは、側溝のふたが流されている恐れが。
側溝のふたが外れていることに気づかず、落ちて流されてしまう事故も起きている、とのことです。
〇斜面では、ふだん透明な湧き水が濁ったり、止まったりしたときは、がけ崩れなどの危険性がある。
〇突発的な大雨の際は、降雨量が排水能力を超えることがあり、
都市部などでは、雨水がアンダーパス(鉄道や道路の下を通っている掘り下げ式の地下道)に流れ込む。
すると、突然冠水することがあるので、
大雨の際は、アンダーパスに近づかない。
皆さまがお住まい、お勤めの場所・地域によって、
もちろん他にもさまざまな注意点があることと思います。
備えあれば、憂いなし、とも言います。
何卒、十分に注意いたしましょう。