甲子園球場を舞台に熱戦を繰り広げた、
第100回全国高校野球選手権記念大会は、
2度目の春夏連覇は史上初だということです。
おめでとうございます。
準優勝を飾った金足農業(秋田)が、
強豪校を次々と破った快進撃も注目を集めました。
秋田県勢としては、
1915(大正4)年の第1回大会の秋田中(現・秋田)以来、
103年ぶりの決勝戦進出だったとか。
ほんとうに、素晴らしい試合の連続でした。
1931(昭和6)年、日本統治下の台湾から、甲子園に出場し、
決勝戦まで進んだ伝説のチームの映画を思い出しました。
映画「KANO~1931 海の向こうの甲子園」は、
1勝もしたことがない弱小チーム・嘉義農林学校野球部「KANO」が、
日本人監督の下、甲子園出場を果たした実話。
日本人監督・近藤兵太郎を演じたのは俳優永瀬正敏さん。
台湾南部の都市・嘉義で会計職を務めていた近藤兵太郎は、
四国の強豪野球部の元監督。
試合に負けまいとして選手を傷つけ、監督を辞任した過去から、
嘉義農林学校野球部からの指導依頼を固辞し続けていた。
しかしある日、「KANO」の試合を見て、
「素質がある」と心動かされ、指導を決意する。
古くから台湾に住む台湾人、
明朝ごろから移住してきた漢系(中国系)台湾人、
そして、支配者側の日本人という3民族による混成チームは、
周りから奇異の目で見られながらも成長し、
甲子園への切符を手にする。
過去の苦い思いを部員たちとの心のやりとりで乗り越えていく監督。
部員役は、5年以上の野球経験者からオーディションで選ばれ、
白熱の野球シーンも見どころ。
海を渡り、甲子園球場の土を踏んだ「KANO」は、
並外れた力を発揮して上位へ勝ち進む。
ひたむきなプレーが、多くの観衆の心をつかんでいく。
時代と民族の壁さえ越えていくチーム一人一人の姿が印象的。
青春の影がまぶしく映る一作です。
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