こんにちは、halukaです。
ここまで伸びた、背の高さの証しにと、
色の入った平らなビーズのガラスの玉を、
低い方から上へ上へと、一粒、二粒、
押し入れの柱の角にボンドで貼ると、
そうはするな、
貼ってもいいが、貼るなら糊でと、
君は私を幾度もいさめた。
ご飯をいただき、白いお米を一粒、二粒、
茶碗の端に残したままにしていると、
それはするな、残さず食べよと、
そうして稲穂を見せられて、
稲は、実一粒は付けないのだと、
君は私に幾度も教えた。
利き手に持った使い古しの鉄釘を、
腕を振るって一本、二本と裏庭で、
地面に投げて、うまく刺さると、一得点。
もっとやれ、もっとやれよと、
君は私を幾度もなでた。
珠算を習いに通った塾で、
上手な人なら出来る一級。
どうしても、それが出来なくて、
もう、やめたいと、願いをしたら、
それは、お風呂で一緒に話せと、
君は私を幾度もいなした。
友だちと喧嘩になった帰り道、
互いに服を引っ張り合って、
よれよれのシャツが、
もっと、よれよれ。
一日過ぎて、謝りに来た友に、
いいよ、いいよ、よく来たと、
そして、あなたは謝ったのかと、
君は私を叱ってくれた。
幼かった妹の気を引こうとて、
懸命に引っ張り回し、
そうして、けがを負わせたものだから、
幼きを傷めるとは何事かと、
君は私を強くいさめた。
誰に育てられたのか。
誰が育ててくれたのか。
何を教えていただいたのか。
何を躾けていただいたのか。
いつの日の事だったのか。
また来る時があるのだろうか。
授けてもらったものばかり。
伝えてもらったものばかり。
誰一人、
恩を返せとも、言わず。
ただ、笑い、また、笑う。
いつも、見てくれていたんですね。
いつも、気に掛けてくれていたんですね。
幾度も叱っていただいて、
幾度も励ましいただいて、
そうして、今日になりました。
もうすぐ敬老の日。
せめて、こんな時ばかり。
せめて、こんな日ばかりだけ。
祖父母へ感謝。
そうして、お父さん、お母さん。
ありがとうございます。
ゆっくりと、休んでください。
敬老の日に寄せて。
2019.秋。

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