こんにちは、halukaです。
夢、想う夏。
パラパラと宙を打つ雨音で目を覚ました朝。
窓から見た空を覆った雨雲が、淡々と、
大気がたたえる雨粒を地上に降らせていました。
5月の下旬に入って、間もなかった頃。
紫陽花(アジサイ)の茎の先に伸びた葉は、
まだ手のひらほどの大きさで、
その葉の内側に、
可憐で固い蕾をぎっしりと付け始めていました。
その頃はまだ、街路の片隅で、ひっそりと、
姿を隠すかのようにたたずんでいた紫陽花が、
この頃は、
葉が手のひらよりも大きく育って広がって、
先端を固く閉ざしていた蕾は、
辺りに目の覚める色彩をちりばめる勢いで、
そろそろ、満開の時季を迎えます。
紫陽花は、俳句にもよく詠まれる、
季節の花です。
「四葩(よひら)」とか「七変化(しちへんげ)」
といった別名をご存知の方もおいででしょう。
小さく可憐な花びらが、
緑の葉に包まれながら、
手毬(てまり)のように集まって、
球形にまとまって咲いてみせる様子は、
続く雨に濡れているというのに、
元気いっぱいにも見える不思議。
雨が紫陽花に似合うのか、
紫陽花が雨に似合うのか。
まあ、その辺りは、
観る人それぞれの思いに委ねるといたしまして、
観賞用としても、鉢アジサイなどとして、
人気のある紫陽花。
降る雨に濡れながら、
辺りを一気に明るく照らす勢いで咲く様子は、
梅雨の時季を彩る自然の恵みでしょう。
早朝から降り続いていた雨は、
午後になっても雨脚を緩めることはなく、
夕方には、かなりの雨量になった気がします。
これから先の週間の天気予報を眺めてみると、
ここしばらくは、
曇りや雨のマークがいくつも目について、
晴れの日に出合えるのは、
少し先のことのようです。
梅雨前線は、
5月の中旬くらいから、
次第に北上を続けています。
本州辺りに迫るのも、
もう間もなく…という具合でしょうか。
この時季は、
海辺の砂浜も雨に濡れることが増えて、
サーフィンを楽しみに通う身には、
海から上がった着替え時の急な雨に
あくせくするのも季節柄。
せっかくの乾いたTシャツが、
しっとりと濡れてしまうことも、
まあ、珍しくはありません。
これからしばらく、曇りや雨の日が続き、
傘やレインコートが手放せなくなる頃です。
皆さま、体調にもぜひ、気をお配りください。
雨の中、傘を差していますと、
街を歩きながらの視線もつい、
伏し目がちになって、
せっかく街路に咲いた紫陽花を
見逃したりしてはいませんか。
雨の季節には、
雨の季節の花模様がありそうです。
季節のそんな移り身を楽しみにして、
時には、
街路の紫陽花に目を向けてみてはいかがですか。
花模様に気が晴れるかも…とは、
雨音のささやきか言葉遊びとご容赦ください。