halukaブログ

やっぱり海が好き!

「あの風がそこに吹くから」第1章①。「初恋の人影は島影を映す大海原をすっと眺める丘にたたずむ白亜の像のように、やわらかな笑みに包まれてある」の巻。

こんにちは、halukaです。

 

人の縁とは不思議なものだと思います。

いつ、どこで、どんな方と知り合いになるのか、

人は、ふいに降ってくる出会いに恵まれて、

人生を歩むことになるのでしょう。

 

「ソウル・メイト」と、親愛を込めて、

彼女は私をそう呼んでくれますが、

その彼女を称して、同じく親愛を込めて

「ファンキーヤンキーガール」などと呼ぶのは、

私くらいのものなのかもしれません。

 

元米国人で、

流暢な日本語を操る彼女との出会いは、

「文字」でした。

互いに独特の書体、文体、話し方、論じ方、接し方…

その互い違いの凸凹さでつながった関係は、

おそらく周囲の方々には、

時にこっけいに見え、時にほほえましく、

あるいは時に、

あぶなっかしく見えているのかもしれません。

 

私たちを取り巻いていてくださる方々は、

どなたにしても、いずれ劣らぬ個性にあふれ、

当たり前のことではありますが、

他の誰にも似ていなくて、

それぞれの、その風体からは想像も出来ない驚きと喜びを、

こっそりと持ち寄ってくれる、

愛すべき隣人たちでございます。

 

いや、逆に、私こそが隣人でいて、

皆さまの人としての情けによって、

温かく迎え入れていただいているのかもしれません。

 

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彼女の別邸から望む島影は一種独特です。

 

その別邸は、遠浅の海岸沿いの丘に立つはずが、

そこから望む遠景には、

緑の肌をしたこじんまりした島が浮き、

晴れの日には、その島影は、その緑の色を反射して、

雨の日には、緑の色を隠してグレイに染まり、

目の前の海を隔てて、

ずっと遠くにあるはずの彼女の故郷は今日、

いったいどんな顔色をしているのだろうかと、

そんなことを思わせてくれたりもします。

 

「その丘には、あの街の潮風が届く。

あの風がそこに吹くから。

そう思えるから、その丘があるから、そこが好きだから、

だから十分大切にしてきたし、

とっても助けてもらったから、

だからいつでも、どなたでも迎えたい」と、

そう彼女は言います。

 

彼女とそのご家族と友人たちと、もちろん私も。

そして、出会ったばかりの人たちまで、

あっという間にお気に入りポイントになってしまう、

その丘にたたずむことは、

人の縁が結ぶ奇跡かもしれません。

 

1枚、また1枚と撮った写真。

ワンカット、

ワンカットと切ったシャッターが残したメモリー

 

その影絵を紐解きながらの人間模様を背景に、

だれもが知っているけれど、

実はあまり知られていない、

素敵な空間が醸す季節の移り変わりをほんの少しずつ、

まるで小さな一片のメモを残すかのように、

新しいシリーズ「あの風がそこに吹くから」と称して、

書き綴ってみようかと思います。