こんにちは、halukaです。
ふいに話を展開いたしますが、
「情けは人の為ならず」とは、
情けを人にかけておけば、めぐりめぐって、
自分によい報いがくる。
人に親切にしておけば、必ずよい報いがある、
との意味だそうです。
時折、
「人に情けをかけるのは、自立の妨げになり、
その人の為にならない」
との意味で使われることもあるようですが、
「それは誤り」とも、広辞苑は指摘しています。
「情け」という言葉は、日常の生活の中で、
さまざまな他の用語と結びついて、
実に多様な意味を表す力をもっているようです。
再び、広辞苑のページをめくってみますと、
たとえば、このような感じです。
「情け顔」…情けのあるらしい顔つき
「情けごかし」…表面は情け深そうにみせて、実は自分の利益を図ること
「情け心」…情けのある心。慈悲の心
「情け盛り」…情け心のある盛り。色気ざかり
「情け知らず」…人情を解しないこと
「情け知り」…人情を解すること
「情け姿」…情けを込めた姿。色気のある姿
「情け詰め」…人情ずくで責めたてられること
「情けの錦」…美しい情愛を錦に例えていう語
【写真AC】
という具合でして、つまるところ、
「情けとは」と、例えを挙げるとキリがありません。
それほどに、「情け」という言葉は、
日常の生活に溶け込み、
あるいは、
日本人の生き方に溶け込んでいるのかもしれません。
もう何年も、好きで続けているサーフィンにしても、
うろ覚えでは情けないと、
懸命に覚えようとしている、将棋やチェスにしても、
もう少し力を付けたいと感じている語学にしても、
生活力にしても、人としての思いやりにしても、
たまに楽しむアルコールにしても、
とにかく、何にしても、
その「情け」をいただかないことには、
どうにも立ち行かないことが、多い、
と感じる場面にも遭遇します。
もっともそれは、自分が気づいた分だけで、
気づかないうちにほんとうは、
もっと、もっとたくさんの場面で、
どちら様かの「情け」に助けられているのでしょう。
【写真AC】
そうと分かっているのなら、
そうとばかり言ってもいないで、
いつの日にか、なんとか恩返しを出来るようにと、
視線を上げて、少しずつでも、前を向いて、
まあ、たまには後ろを振り向くこともありそうですけど、
出来るだけ元気を出して、胸を張って、
脇道に時々はそれながらでも、
前に進んでいきたいと、
そんなふうに思うこの頃です。