こんにちは、halukaです。
私が師と仰ぐ先生との将棋対局も数えること、なんと10戦目。
先生の奥様であるご夫人の旅程の都合で、
本局は、師も私も、いつものスケジュールを少し前倒しして、
互いに時間を譲り合っての一局となりました。
それほどまでに、段々と白熱した対局になってきているのを、
我ながら、肌の温度として感じるほどです。
さて、本局。
「ええっと、これをやると、ややこしいことになりそうだから、
それは、やめておいて、こうやると、しようかな。ふふふっ」。
皆さま、もうお分かりのことと存じます。
セリフの主は、先生です。
なにが、「ふふふっ」ですか。
なにも、この大事な場面の大事な一手にわざわざ気づかなくても、
いいではありませんか。
私が師なら、かわいい愛弟子を思い、
思い切って、飛車(ひしゃ)を走らせる場面です。
そこを、ご丁寧に、金将(きんしょう)の打ち込み。
まあ、そのニヒルさこそが、
先生の持ち味なのは、よく存じ上げておりますけれども。
【写真AC】
その時点で、師と私、互いの大駒の持ちは、
師が飛車2枚。私が角行2枚。
序盤で、私が飛車を失い、角行をいつの間にか2枚持たされるのは、
いつものことです。
もう、慣れました。
けれども、序盤から、
師の両端の桂馬が、ぐんぐんと上に上に駆け昇ってくるという、
得体の知れない、恐ろしさ。
「先生、いつもと全然違うじゃないですか。おやめください。
私が勉強してきた手と、それは違います」。
「あゝ、そうですか。
でもね、ここはやっぱり、こうですよ。ふふふっ」。
“桂の高跳び歩の餌食” のはずですが、
先生には、そんな謂われ、なんのストッパーにもなりません。
「ふふふのふっ」と素知らぬ顔です。
【写真AC】
前局で、我を忘れて、師の真似をして、守りを捨て、
攻めに攻めた結果、盤上に散った私が迎えた、第10戦となる本局。
勉強してきたのは、「守りながら、ちょっとだけ攻めてみる」という、
“将棋指し” としては、少し成長したような、
戦い方のコツを少しつかみ始めたような、
そんな段階です。
その私に、見たことのない、桂馬攻め。
おまけに、先生の飛車が利いている筋に、
私から奪い取った金将を打ち込んで、
最後は、理詰めで、「これで、終わりかな」と、
にこりともしない、我が師。
あゝ、小憎らしい。
あゝ、なんとかしたい。
あゝ、無情。
私の戦績は、2勝6敗2引き分けと、下方に伸びました。
私は、意外と切り替えが早い方です。
次戦こそ、ご覧に入れます。
次戦こそ、3勝目を取りに行きます。
次戦こそ…。
さてと、
つちや書店の「女性のための将棋の教科書---誰でも簡単に始められる入門編」は、
書棚のどこにしまったかな。