こんにちは、halukaです。
「季語」の意味をあらためて、
すると、
句の季節を示すためによみこむように、
特に定められた語」とあります。
季語は、春夏秋冬の季節と結びついて、
その季節を定める言葉とあって、
俳句づくりには欠かせません。
季語とされている言葉が表す
風物や現象はさまざまで、
「気候」や「地理」、「天文」に関する言葉、
「生活」、「行事」、「植物」、
「動物」に関する言葉などに分けられます。
季節によって、季語は変わっていくのですが、
7月の季語には、
「カタカナ言葉」がぐっと、増えます。
手元の季語集「虚子編 季寄せ 改訂版」(三省堂)
をめくってみますと、
たくさんの漢字の季語に交じって、
「ハンモック」、「キャンプ」、「ハンカチーフ」、
「メロン」、「トマト」、
「アイスクリーム」、「ラムネ」、
「ソーダ水」、「サイダー」、
そして、ついには「ビール(麦酒)」も登場。
さらには「ボート」、「ヨット」と、
海や川を思わせる言葉も続きます。
さらっと眺めただけでも、
夏の開放感や躍動感、
潤いや涼しさを感じたりして、
寒々とした冬の頃に比べますと、
はつらつとしたニュアンスを伝える俳句が詠めるのではないかと、
淡い期待も抱いています。
アウトドア派に根強い人気の「キャンプ」や
熟れた「メロン」。
口や喉の渇きを潤す「アイスクリーム」に
「ラムネ」に「ビール」。
そう聞いただけでも、
思い出にもある夏の情景がまぶたに浮かびそうです。
【写真AC】
「進め!俳句ビギナー」編でこれまで、
1月、2月、3月、4月、5月、6月と、
機会をみつけて、
その季節に合った季語を何度か紹介してまいりました。
その中に「カタカナ言葉」がなかったといいますと、
そうではなくて、もちろん、あるには、ありました。
ただ、その多くは植物(花)の名前です。
例を挙げますと
4月の「チューリップ」「ヒヤシンス」「シクラメン」、
5月の「アカシアの花」、
「アマリリス」、「ジキタリス」、「カーネーション」などです。
植物(花)の名前が季語になった季節に感じる趣きは、
清楚で静かな静物画のような、
あるいは、
風景画のような面持ちでしょうか。
1月の季語にある「スキー」や「スケート」。
2月の季語にある「バレンタイン」、
4月の「ボートレース」、5月の「メーデー」
などのカタカナ言葉は、
1年の前半の季語としては、珍しい存在でした。
そこにやって来た7月のカタカナ言葉の季語の数々。
「ひと言でその季節を連想させる言葉」とも
説明される季語。です。
月めくりのカレンダーが変わる頃、
リズミカルでカラフルな季節の言葉が紡ぐ
俳句の世界を楽しんでみませんか。