こんにちは、halukaです。
囲碁や将棋、チェス、トランプなど、
大抵のテーブルゲームには、きちんとした根拠に基づく、
「謂われ(いわれ)」と、申しますか、定説があるものです。
「歩のない将棋は負け将棋」も、有名どころに名を連ねる、その一つ。
将棋対局にあたって、冒頭、自分と相手が、それぞれ9駒ずつ持ち、
盤上に計18駒と、将棋の駒のなかでは、
最も数の多い歩兵(ふひょう)は、
けれども、当初はまっすぐに前を向いて、
ひとマスずつ進むことしか許されていません。
つまり、将棋の駒としては、攻撃力が低く、
“面白み” に欠けることから、
存外、泡沫に扱われることもしばしば。
ところが、旅路の困難を乗り越えて、
見事、相手陣内の三段以内に潜り込めば、
「金将(きんしょう)」と同じ動きを得る大出世を為し、
たちまち、相手の脅威となります。
その上、もしそれが、相手に取られたとしても、
その後、相手が、それを使おうとすれば、
再び、「歩兵」としての動きから始まる、という、
なんとも、重宝な、愛らしい駒の一つです。
【写真AC】
そんな、魅力あふれる駒だからこそ、
「歩のない将棋は負け将棋」と、諭され、
ビギナーから上級者まで、
歩兵を大切に扱う人は、
いつしか、周りを見返すことができるようになるのでしょう。
歩兵が、手持ちの駒の数では、最も多い、
と先ほどご説明いたしました。
その、数の多さを強みにして、
ぞんざいに扱っているわけではなく、
相手にわざと取らせてみたり、
相手の主要な駒の付近に何度も指して、
自陣におびき寄せるなど、
その姿は、
指し手の知力をそのまま映す、
磨き込まれた鏡となります。
本日のhalukaブログの副題は、
「歩のない将棋は負け将棋の定説通りに歩がなくなって
絶対絶命に陥っても
諦めなけば定説が覆るかもしれない」といたしました。
ゲームは、諦めたら、その場で終了です。
ほかの駒では出来ないことを、歩兵にやっていただく。
そのための、独自の創意と工夫があれば、
どんな絶体絶命も、たまには、何とかなるものです。
オリジナルを大切にすること。
それが、次のチャンスを呼ぶような気もしております。
追伸:定説は、覆されるためにある。 by.haluka