こんにちは、halukaです。
陽射しが暖まったとは言え、まだ冷たい風が吹く、
この季節、
朝の早い時間から夜半まで、
ロングコートやダウンジャケット、
着慣らした風がカッコいいスーツ姿が行き交う、
東京駅ターミナル八重洲口。
その混雑にほど近い、と申しますか、JR東京駅直結の百貨店、
大丸東京店(DAIMARU)さんの地階と1階に座する、
その名も「ほっぺタウン」。
お弁当やスイーツの名店が並ぶ、
甘い香りの一角で手に入れたバームクーヘンを手に、
私は、意気揚々と、私が師と仰ぐ先生のお宅を訪ね、
いつもの将棋対局、春の一戦を楽しみました。
長々と、
なぜ故にそこまで、
バームクーヘンの入手にこだわりますかと、
そう申しますと、
新年早々の師との将棋対局の際、
師と私は、
駒を取り合うアマチュア接戦を味わいながら、
師の奥様であるご夫人が、
“頭を使う時には甘い物が欲しいでしょ”と、
ご夫人ご自身の分まで含めてご用意くださった、
名品「バームクーヘン」を、
ご夫人が、お茶のお代わりをお淹れにお立ちになった刹那、
二人して、パクリとやってしまい、
その一局は、『バームクーヘンの戦い』と名付けられ、
師と私の将棋対局の歩みに輝かしい一戦として、
その名を残さざるを得ない剣が峰となっていたからです。
新古今将棋道⑭。2020新春対局の勝利の鍵を握っていたのは甘い焼き菓子。歴史的大波乱『バームクーヘンの戦い』を制したのは果たして誰…」の巻。 - halukaブログ
つい、先日のこと。
私は、小さな用事で、「ほっぺタウン」を通り掛かり、
そして、うかつにも通り過ぎようとしたのですが、
とっさに「あ!」と、その痛恨、悔悟を思い出し、
踵(きびす)を返して、「ほっぺタウン」に足を踏み入れ、
まあまあの行列の最後尾にたたずみ、
おずおずと、購入の時を待ったのでした。
そんな私の心情を察してか、
春2月のこの対局で、ご夫人には、再び三度、
優しい笑顔が戻り、師と私は、思う存分、
盤上に駒を躍らせました。
師も師とて、優しい眼差しはいつも変わらず、
「ああ、そうだね」と、私の指し手に、優しく応じてくださる…
のかと、そう思いきや!
いや、いや、それはないでしょう。
またもや、開局早々、序盤に角行(かくぎょう)を師に奪われ、
玉将(ぎょくしょう)の構えにかかわる格言、
「王の早逃げ八手の得」を先週に続き、
足掛け2週間、学んできた私の心情などは、どこ吹く風。
往年のニヒルな笑みを絶やさぬ師は、
手にしたバームクーヘンを口にお運びになりながら、
静かに私の投了をお待ちになったのでした。
新古今将棋道⑱。「王の早逃げ八手の得よろしく華麗に宙を舞う玉将と微動だにせず地を這う玉将の戦いは笑いあり笑いあり笑いありの速攻勝負」の巻。 - halukaブログ
一応、ご報告を申し上げますと、
私の戦績は、2勝8敗2引き分けと、またもや、下方に伸びました。
あしからず。