こんにちは、halukaです。
サーフィンを楽しもうと、日頃、通う海ですが、
同じ浜辺でも、
時によって、見せる顔は変わるものです。
波が激しく荒ぶる日もあれば、
「渚」という言葉がよく似合う、
まったりとした小波が寄せる日もあります。
いつも通う浜辺は、
夏場には、
砂浜に延長500メートルほど、
奥行き30メートルほどの遊泳区域が設けられる、
穏やかな遠浅の砂浜に隣接して、
緩やかな弧をおよそ2キロメートルにわたって描く遠浅の砂浜が、
南北に延び、その所々に、
沖から届いたウネリがブレイクするポイントがあります。
サーファーたちは、それぞれ、
ある者は、自分が好きなポイントまで、
サーフボードを抱えて歩き、
ある者は、自転車のサイドに備え付けた、
サーフボード専用のキャリアに、
お気に入りのサーフボードを傾けて載せて、
そのポイントを目指します。
朝焼けの頃や、夕映えの頃。
海に入る前や、海から上がった後には、
色とりどりのサーフボードが、
白い砂浜に並び、
その傍らで、よく日焼けしたサーフィン好きが、
ひとり、ふたりと膝を組んで座り込み、
なにやら談笑する姿もよく見掛けます。
人影から離れて、じっと独り砂浜に佇んで、
波間を走る誰かのサーフボードが刻むラインを眺めている、
そんなサーファーの姿も絵になるものです。
照りつける太陽光と、
その可視光を反射する海面、
白い砂浜に点在するサーファーらしき人影、
沖の青い波に揺れる、波待ちサーファー。
そんなふうな、
自然が織りなす潮と風と太陽のバランスと、
そのバランスに逆らわないサーファーと、
渚を覆ってみせる潮の香りが描く光景は、
まるで意図して描いた絵画のようにも思えて、
いささかの疲労感を覚える体でいながら、
見る者の表情には笑顔が戻るものです。
海に限らず山や川、木々が見せる季節の変化。
空や雲や太陽が、
輝いたり、ちぎれたり、隠れたりする、
その営みは、
人が意図して出来上がる造形美ではないと、
そう思いながらも、
“こんな素敵な光景、意図しないと、出来ないだろう”なんて、
逆説的で、少しひねくれたユーモアを生んでもくれる、
自然の美、でもあるのだろうと思います。
「海」につながる、情感豊かな言葉は、
少し思いつくだけでも無数にある気がして、
磯、潮風、埠頭、港…
そこに季節感をかぶせると、
気分は、すっかり春になったり、夏になったり、
その場にいるだけで、
記憶が巻き戻されたり、早送りされたりするのが、
自然が残してくれる思い出の良さなのかもしれません。
過去に旅した思い出を残す写真などを眺めると、
そんな光景が今も目に浮かびます。
世情は、新型コロナウイルスの感染阻止のため、
渡航の見直しやビザ(査証)停止などの入国制限、
不要不急の外出自粛や、
住居域以外の往来自粛や禁止など、
各国、あるいは官民が協力した態勢が取られています。
「密閉」「密集」「密接」を避け、
しばらくの辛抱を肝に据えて、
一日も早い終息を願っています。