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やっぱり海が好き!

新古今将棋道⑦。「文藝春秋を片手にのそりと現れた師が採用した固い防御を追い崩す攻撃が迎えた結末は果たして我が身の窮地か天国か」の巻。

こんにちは、halukaです。

 

やってやりました。

ついに、とうとう、やっとこさ。

私が、師と仰ぐ先生との将棋の日曜対局戦。

序盤戦、先生の手筋を防御一方に回らせて参りました。

どんなもんです。(^_-)-☆

 

対局は、いつも通りの幕開け。

 

先生の奥さまである、ご夫人の

お手淹れ水出しアイスコーヒーをいただきながら、

ジャンケンポンによる先手取りは、久しぶりに私の勝利。

 

さあ、開局です。

まずは、先手一閃(いっせん)!

私が取った戦法は、四間飛車(しけんびしゃ)。

自陣の二つの金将(きんしょう)のうち、

自分の玉将(ぎょくしょう)の左に居並ぶ金将の頭に、

自軍の飛車(ひしゃ)をいきなり、横振りします。

 

さらに、

その飛車の頭の歩兵(ふひょう)を二歩、浮かせた上で、

角行(かくぎょう)筋を開けるため、

続く4手、5手で、自陣左側の銀将(ぎんしょう)の頭の歩兵と、

同じく左側の香車(きょうしゃ)の頭の歩兵を、

それぞれ、一歩だけ浮かせ、

大駒(おおごま)の飛車、角行が、

さあ、そちらに向かって、今にも突っ走るぞ! と見せかけて、

敵の目をくらませながら、

自軍左手の銀将を一気に駆け上らせます。

 

お気づきの方は、もうお気づき。

そうです。その通りでございます。

 

敵の飛車行(ひしゃぎょう)側の手筋を開局早々、一気に叩いて、

敵の攻撃力、さらには戦意さえ奪い取ろうという、

一気呵成(いっきかせい)の急襲劇です。

敵の出方次第では、

私の強い意志に基づいた攻めの勢いのまま、

敵への王手・詰み…初勝利…のはず…が…

 

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   【写真AC】

 

ところが、私のその猛攻撃に対して、

そこでは決して動じないのが、

師の老練さと申しますか、

小憎らしさと申しますか、

暑いも辛いも寒いも甘いも味わった、

人生の達人の技と申しますか、

私が指し込んでも、指し込んでも、

慌てる気配が、一向にございません。

 

慌てる気配が、一向にないばかりか、

敵は、一手一手を指し進めるなかで、

即座に守りを固め、

ついには、堅牢な囲いの一歩手前まで、

陣形を変化させました。

 

「相手の土俵では、絶対に相撲を取らない」。

勝負の世界の掟のなかの掟。

 

「来るなら、来いと、居を構える」。

ホームグラウンドを持つ強さ。

 

ホームグラウンドを持っている人は強い。ビジネスの成否のカギは、意外と第一印象が持っていたりもするのかしらの説。 - halukaブログ

 

そうした、手本となる生き方にも似た師の仕草は、

とても魅力的で、

ついつい、

盤上の師の駒の動きに、視線を奪われてしまいます。

 

それが、先生の「手」なのかもしれません。

華麗な守り…とは、

比喩としては、やや不自然ではありますけれども、

今回の対局では、その「手」にはまってしまいました。

 

気がつくと、

私の玉将は先生のわずかな手持ち駒に寒々しく囲まれ、

先生の玉将は、

ご自分の金将銀将、桂馬(けいま)、香車にぬくぬくと守られていました。

 

「守る」とは、どういった風情なのか。

次局の私の課題は、もう見えております。(^_-)-☆

 

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