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やっぱり海が好き!

新古今将棋道⑬。誇り高き薄氷の敗戦。「方や片手に金2駒、方や片手に桂2駒。鍵を握ったのは金1駒でしたのよ」の巻。

こんにちは、halukaです。

 

私が師と仰ぐ先生との将棋対局第7戦の模様をお伝えいたします。

結果は、私の負けがひとつ増え、私の戦績は2勝4敗1引き分け。

ですが、本日、私は、誇らしく、この敗戦を受け入れたいと存じます。

なぜなら対局中に2度、3度と、師の口から、

「お、これはむずかしいなあ」だとか、

「ああ、そういう手もあるね」だとか、

ついには、

「(差は)ほんのわずかだったねえ」などと、

そんなふうに言わしめたからに、ほかなりません。

 

それほどに、私は善戦し、粘り、

まるで、甲子園出場を目指す高校球児の皆さんのような心持ちで、

本日の1局に臨み、そして、見事に散ったからです。

ですから、本日の私の負けは、

「薄氷の敗戦」と、

日本語としては、いささかおかしな標題とさせていただきました。

 

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  【写真AC】

 

前局からの、約束なき慣例で、

「前の対局で負けた者が、次の対局の先手を握る」という、

そういうルールが、先生と私の間で成立をいたしており、

そのため、本局の先手は、前局で私に敗れた、先生。

 

着手は、思った通りでした。

いきなり、

角行(かくぎょう)の筋をぽかりと、開けておいでになった師。

そうして、その手に乗るのが、私halukaです。

当たり前です。

「角行の生かし」につきましては、昨日、

一夜漬けではありますが、予習をいたしたばかりです。

使わない手は、ありません。

 

新古今将棋道⑫。「飛車がなくても角がある。その角を生かすも生かさぬも自分次第なので秘密のうちに予習をするのですよ」の巻。 - halukaブログ

 

ですが、そこは、さすがに先生です。

「変化」をつけておいでになりました。

それは、初めて見る、師の防御。

2枚の銀将(ぎんしょう)がすすっと上がり、

2枚の金将(きんしょう)が、どんと構える。

師の陣の中央辺りは、それが、どんな名前なのかは知りませんが、

なんだか、いきなり、難攻不落の鉄壁に囲まれた、

敷地の広い、大邸宅。

 

それに比して、私の玉将(ぎょくしょう)は、盤の隅で、

相変わらずの穴熊囲い(あなぐまがこい)狙い。 

カッコよさで負けている気がして、

序盤から、気分で少々、押されていました。

 

そういうふうに、気を奪われながら、盤上の駒は躍動し、

およそ70分後。

師が手にしたのは、私の2枚の金将(きんしょう)を合わせて、

計4枚の金将と、その他。

私が手にしたのは、私の2枚の桂馬(けいま)を合わせて、

計4枚の桂馬と、その他。

 

将棋をよくご存じの方ならば、もうお分かりのことと存じます。

終盤の終盤。

私は、手にした桂馬を次々に繰り出して、

「先生、王手です」の連続。

ところが、あと一手、どうしても駒が足りません。

(まあ、駒数の問題ではなく、

私の技量に課題があることは明白なのですが…)

 

比して、師。

有りあまる金将を手に、例の不敵な笑い「ふふふっ」も完全復活し、

じわじわと、私の大切な玉将の首を真綿で締めるように、

追い詰めてくるのです。

 

そして最後は、二人で大笑い。

こういうのは、ともに、なにかしら、

へんてこな性格の現れではないのだろうか…と、

そういうふうに先生を勘繰ったり、

自分を顧みたくもなる、愉快な夕闇時の敗戦でした。

 

そこで私は、

猛々しく、ここに新たな戦略の募集を宣言いたします。

 

halukaブログの新シリーズ

「新古今将棋道」をお読みいただいている皆さまへ。

 

「へなちょこビギナーは、こう着手するのが良い」という、

好手がもしも、ありましたなら、

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予習のために、

できますれば、基本的な手習い本に載っていそうな、

分かりやすい着手をお願いいたします。  by.haluka