halukaブログ

やっぱり海が好き!

散文夢想「夏の渚で見る虹は爽快で透明な暑い思い出」。

こんにちは、halukaです。

 

夢。思う夏。

 

「夏の思い出」と聞かれれば、

どなたにも多彩な記憶がおありになると思います。

 

夏の渚の魅力のひとつは、ひと言で言えば、

爽快感でしょうか。

照りつける太陽光が炎天を運んできて、

寄せては返す白波が、

潮騒」という名のリズムに乗って、

白い浜辺を濡らしてみせます

 

水着姿の家族連れやカップルが、

灼熱の太陽光と海水を交互に浴びながら過ごす

夏の日の一日は、

浜辺に広がるパラソル模様が渚を飾って、

にぎやかにも思え、鮮やかにも思えます。

 

日焼けした笑顔で頬張るかき氷や冷えた飲料は、

一服の清涼剤にもなって、

ほんのいっとき、口と喉を潤すと、

たちまち、汗になって散る気もするもの。

 

夏、高い山に登ると、太陽が昇る朝と沈む夕の時刻に、

太陽とは反対側の雲霧に半円形ではない、

全円(ぜんえん)の「円虹(まるにじ)」が架かるのだと、

高い山からの眺望だからこそ楽しめる景色があると知りました。

 

さて、海は。

海にも虹が架かります。

 

ある時は、朝のひと雨。

ある時は、夕のひと雨。

 

さっと降って、さっと上がる雨粒は、

それを降らせた雨雲が、

さっと来て、さっと去ったことを教えて、

雲が去った後からは、

青空に素知らぬ顔した太陽が戻って、

半円形ではありますが、虹の橋を架けてみせます。

 

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 【写真AC】

 

夏の渚のもうひとつの魅力は、

透明感でしょうか。

 

キューバダイビングの経験がある方なら、

ご存知かもしれません。

 

透き通った浅い海の中に見る光景は、

太陽光が幾筋も海底に向けて射し込んで、

鮮やかなウロコ模様の魚の影を追ってみせます。

 

海上にいても似たようなこと。

照りつける太陽光に、あらがう術はないものの、

手元の海水をすくって髪にかぶると、

まぶたの上で潮水のしぶきがキラリと飛びます。

 

そのしぶきは、潮の滴(しずく)となって、

時折、目の前に濡れた太陽光を降らせます。

 

爽快感であれ、透明感であれ、

それを味わった夏の思い出は、

日焼けした肌の跡のように、

くっきりと、そして、しばらくすれば、やわらかく、

脳裏に残るもののようです。

 

この夏は、

梅雨前線が南下をしたり、北上したりを繰り返し、

強い雨を降らせています。

 

今年の梅雨もいつかは明けるはずですが、

それまでは、もうしばらく時が必要なのでしょう。

 

ある日、空がからりと晴れたら、

東に西に、北に南に視線を投げてみませんか。

 

東西南北どの方向にも雲がない夏空が広がる日が来たら、

その辺りから、今年の夏物語が始まるのかもしれません。