halukaブログ

やっぱり海が好き!

進め!俳句ビギナー㉓。「季節を先取りして俳句を詠む。ふと気になった『青嵐』。初夏の後には梅雨が来て、梅雨が明ければ夏本番」の巻。

こんにちは、halukaです。

 

相変わらず、俳句づくりに苦悶をしています。

 

「季語」は俳句を詠むには必須の要素です。

幾多の季語が映し出す、季節の風物詩。

そのシーズンならではの風景や情愛、

季節のバックグラウンド、とでも申しましょうか。

 

「季語」という言葉が醸し出す、

めぐり来る季節の新鮮さ、斬新さ、

あらためて思い出させてくれる心の中の原風景、

目の前の情景をひと言に凝縮してみせる言葉の妙に、

一方的に惚れ込むばかりの片思いでおりまして、

俳句を詠むセンスと言うのでしょうか、

作句の仕草そのものが、

上昇気流に乗る気配は一向にありません。

 

そんな思いでいましたところ、

「季節の先取り」という

作句の考え方の一つを知りました。

 

「今」より「少し先の季節」への思いを、

その「季節の季語」を使って詠んでみるという、

頭の隅にもなかった作句です。

 

これまで、季語集のページをめくりながら、

1月なら1月の季語。

2月なら2月の季語。

3月なら3月の季語…と、

その限られた暦に固執する余り、

自ら窮鼠(きゅうそ)となってしまっていたのではないか。

 

そんな疑念が頭をよぎり、 

やがて来る、次の季節の季語が載る、

まだ開いたことのない、

季語集の未知のページをめくってみましたところ、

いい具合に身近な感覚のする季語が、次々と、

目に飛び込んできました。

 

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   【写真AC】

 

艶やかさなら、

「花菖蒲(ハナショウブ)」に「グラジオラス」

「紫陽花(アジサイ)」に「金魚草」。

 

胃袋をくすぐりそうな、味わいどころでは、

「初鰹(はつがつお)」、

「鰻(うなぎ)」、

さくらんぼ」と続きます。

 

目で耳で、舌で手先で、

五感で季節を味わい、

あるいは、

新しい季節の到来を知り、

その感慨を言い表す季語は、

時に軽やかでもあり、時に重厚でもあります。

 

そそくさと作句に挑もうとして、

“季節の先取り戦法” を探っていましたところ、

「青嵐」という季語を初めて知りました。

読み方は「あおあらし」。

「夏に緑の林や草原を吹き渡る風」を指し、

同じように “夏の風” を指す雰囲気の季語でもある、

「南風」とか「風薫る」など、

日頃から耳に馴染んだ言い回しに比べますと、

その音調は、やはり斬新で、

色鮮やかな印象をまぶたに残してくれます。

 

作句は、「ありのままを素直に」と言います。

日常生活を見渡して、

ちょっと気になる小さな変化があったなら、

その小さな営みを気に留めてみて、

それをシンプルに五・七・五に詠むことで見えてくる、

自分なりの季節感や

心の動きがあるのではないのでしょうか。

 

今は初夏。

そうは言っても、梅雨空がやってくるのも、

もう、そう遠いことではありません。

 

長雨に降られる前に、

「青嵐」が吹く草原を思って、

季節の先取りを楽しんでみませんか。