halukaブログ

やっぱり海が好き!

散文夢想「紫陽花が可憐な蕾を付ける頃。秋風で、真っ赤に染まる並木道も今は若葉の季節の盛り」。

こんにちは、halukaです。

 

夢、想う初夏。

 

週明け早々、空が荒れているようです。

皆さま、どのようにお過ごしでしょうか。

 

立夏だ」「初夏だ」「薄暑だ」と、

夏に向かって湧き立っているのは、

独りよがりの気持ちばかりかと思っていましたが、

カレンダーに目をやると、

いつの間にか、5月も下旬を迎えます。

 

つい先日まで、

長そでのシャツで過ごしていたと思ったら、

「今日は、もう半袖でいいかな」と、

そんな具合でおりまして、

春夏秋冬は、

こちらの油断を知ってか知らずか、

順を追って、遅れをとらず、

身にまとう彩りを変えてみせます。

 

毎日の暮らしで言うならば、

たとえば、衣替え。

あるいは、食卓を飾る旬の食材。

 

日常の何気ない変化が、

季節変わりの写し絵になって、

日々の暮らしに投影されていくようです。

 

自然の風景を思い起こせば、

秋風の頃には、郷愁を誘う黄色や、

目にも鮮やかに真っ赤に染まる、

あちらこちらの並木道も、

今はまだ、淡い緑の若葉の頃です。

 

その葉は、やがて、

真夏の太陽光が降る、灼熱の季節になると、

濃い緑に色調を変え、

秋風が吹く頃になると、

静かにまた、

黄色や赤に染め変わってみせるでしょう。

 

季節を感じ、

季節を味わい、

季節に和むという、

幾歳月も繰り返される

四季の営みがもたらす暮らしに感じる展開は、

自然からの贈り物のようにも感じます。

 

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  【写真AC】

 

そんな季節の移ろいのなか、

この朝は、

目を覚ますと、窓の外は強い雨

と言いますか、

ざわつく雨音で目が覚めたようなもの。

 

このところ、夜明けが少しずつ、

早まっていたのには気づいていましたが、

今朝ばかりは、陽が射すこともなく、

黒い雲が轟く雷を伴って、

大気にたまった雨粒を降り落としていました。

 

その雨は、午前中いっぱい存分に降り続き、

アスファルトの歩道をたっぷり濡らし、

そこには、久しぶりに見る、

傘をさす子どもたちの姿もありました。

 

午後になって、ようやく上がったその雨は、

大気中のほこりを

すっかり洗い落としてくれたようで、

雨宿りから歩を踏み出すと、

澄み切った空気が街路を包んでいるようでした。

 

街路の花壇に植えられている紫陽花(アジサイ)は、

伸びた茎の先々に手のひらほどの緑の葉を広げ、

その葉の内側に、

濃淡の可憐で固い蕾をもう、持ち上げ始めています。

誰にも気づかれないうちに、

梅雨待ちの準備を整えているかのようでした。

 

四季に恵まれる、ということの幸運は、

季節が移り変わることで、

その都度に衣食住の日々の暮らしを整え直す、

その間合いを取るための

そんな機会に巡り合うということなのかもしれません。

 

数日前、沖縄、奄美地方が梅雨入りしたと、

ニュースが伝えていました。

梅雨前線も季節を追って、

北へと押しあがってくるのでしょう。