休日前。仕事を終え、帰途に就く。
たどり着いた自室で、エアロスミスを流す。
サイモン&ガーファンクルでも、ジャミロクワイでも、
アルバムは「PUMP」。
深夜、日付が変わろうとする。
音量を極力絞ったCDプレーヤ-から、モンキー・オン・マイ・バックや、
名曲マイ・ガールが漏れる。
ボリュームレベルは18。
ロックミュージックを聴くには微弱だけれど、
真夜中にガンガンいくわけにもいかない。
つぶやくような静かなロックミュージック。
眠る前だし、そんなタッチのロックミュージックも、
それなりに脳に沁(し)みてくる。
エアロスミスの″謎のなる気のなさ″も好感。
クイーン、キッス、ディープ・パープルと並んで、
1970年代を席巻(せっけん)したメジャーバンドの一つ。
勝手を言うと好みの曲を流してくれる、小粋なバーで時折お願いする、
大きめの音量とは今夜は違うけれど、悪くはない。
頭を振り乱して踊り跳ねるわけではない。
ベッドで眠りに就くまでのひととき。
ドラムとベースの小気味(こきみ)のいいカウンターパンチ。
古びないリズムに身を委ねる。
声帯が張り裂けたようなスティーブン・タイラーのボーカルをBGMに眠る。
いい夢が見れるといいな。
夢の中では、せめて、遠慮のない音量で。
皆さま、すてきな一夜を。