halukaブログ

やっぱり海が好き!

散文夢想「夏の朝、南の風に吹かれて想う情景の懐かしさ」。

こんにちは、halukaです。

 

夢、想う夏の風。

 

梅雨の最中のことですが、

数日前から空模様に大きな変わりはないままで、

見上げるほどに広がる雲は、

「いつ、雨を降らせようか」と思案でもしている様子。

 

それでも、時折、

空を覆う厚い雲が途切れると、

さらりと乾いた風が一陣、吹いてみせ、

夏の訪れが遠くないことを知らせてもいるようです。

 

上空の雲をひきちぎる風があるなら、

地上に吹くそよ風もあるのでしょう。

 

「夏の朝」と聞いて、

皆さんでしたら、どんな光景を思い浮かべますか。

 

澄んだ空気と上空に広がる青い空。

斜めに射し込む銀色の太陽光と朝露に濡れて光る青葉。

Tシャツの袖を揺らす、吹き通る青い風。

 

どんな情景がまぶたに思い浮かぶにしましても、

人それぞれが抱く「夏の朝」のイメージは、

十人十色の夏の日の思い出と重なって、

その情景は、まぶしくもあり、懐かしくもあることでしょう。

 

好きだった場所。

好きだった道。

好きだった風。

自分好みの空間を、ふと思い出したりはしませんか。

 

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  【写真AC】

 

真夏の頃、朝早くに公園にでも出掛けてみて、

緑地の隅にあるベンチが空いていたりもすれば、

偶然の幸運に出合ったようなもの。

 

乾いた風に吹かれて座る夏の朝のベンチは、

思っている以上に居心地のいい場所です。

 

太陽は、東の空から昇りつつ、

やがて、じりじりと地上を照らして、

日中の暑さをあらわにしてきます。

 

その暑さに参って、緑陰を求めたくなるその前の頃、

昇る太陽に向かって深く息を吸い込みながら

頬をさわる風に当たってみると、

存外に爽快で、体や気分まで軽やかに感じるものです。

 

春夏秋冬の四季が運ぶ風景や風物は、

万人にさまざまな思い出を残しては去ります。

 

「夏の朝」とて同じことでしょう。

夏の朝の風は、そこに居合わせた人々の脳裏と素肌に、

爽快で軽快な記憶と感触を時に鮮やかに、

時に穏やかに残しては去りもします。

 

日常の生活の中で、自分の時間をつくり出すには、

ひと工夫が要る場面も多い日々です。

事によっては、

気を揉んでみたり、気が急いてみたり、

なにかと気の休まらない日も少なくはありません。

 

日常生活とは案外とそういうものですが、

それを胸の内にためてしまうと気分もうっそうとしてきます。

リフレッシュには、夏の朝の風も好都合です。

 

せめて、早朝の頃のこと。

週末にでも、自分で使える時間が出来たなら、

木製のベンチが朝の冷たさを忘れないうちに、

一度、腰掛けてみませんか。

南のそよ風に吹かれながら。