うめき声が上がる選択だ。
ホルモン焼き。
それとも、ステーキ。
銘柄などよく分かりはしないけど、
ワインでもいただきながら…
なら、高級和牛ステーキか。
仲間とごちゃごちゃつぶやきながら、
じっくり焼くならホルモンだろう。
火にあぶられた網の上で、脂をしたたらせるホルモン。
もう、ビールを注文しないではいられない。
キンキンに冷えた一杯を。
体のためには焼き野菜も欠かせない。
けれど、ここは、ホルモンの脂に軍配を上げたい。
野菜はとりあえず後回し、というか、
野菜を食べてる暇があったら、レバーを箸に載せたい。
一人か、あるいは二人で、ゆっくり話でもしながら、
一体、一杯いくらするのか分からないワインをいただくなら、
大枚をはたいてでも高級和牛ステーキが妥当だ。
霜降りの特A級をいただけるのなら、
明日からは数日、カップラーメンでもいい。
白ご飯に永谷園のお茶漬けでも、
まったく構わない。十分である。
両方ともいただきたくなるのが人情だが、
お財布事情がそこは許さない。
なので、片っぽを選ぶことになるが、
選べなかった方には未練が残る。
そこで数日後、(早く言えば次の給料日以降)、
もう片っぽのお店に向かうことになる。
今日の格言。
二兎(と)を追う者、給料日以後に、二兎目を得る。
敵の居る者には、味方がいる。
敵の居ない者には、味方もいない。
永谷園は、私の味方。
となると、私には敵がいるのか…
ちょっと嫌だ。