こんにちは、halukaです。
いつものカウンターバーに向かう。
入り口の木製の引き戸にたどり着いて、扉の取っ手をつかむ。
段差のある小さな″上がり″に2段、足を踏み入れる。
カウンターまでの数歩手前。
幅1㍍ほどの店の入り口の半分ほどを囲むように取り付けられた、
やや腰高の木製の手すりから右半身を少し乗り出して、
左手の側面に視線を投げる。
ビヨンセ。
ビヨンセ・ジゼル・ノウルズ。
シンガーソングライターとして、
あるいは音楽プロデューサーとしてあまりにも有名だ。
そのビヨンセ。
店のカウンターの奥に掛かる額つきのポスターが、
カウンターの背の位置の壁に掛かる大作りの銀の鏡に写る。
斜度90度の秘密。
鏡面に反映される固有の角度があって、
いつものサントリーウイスキーとは違ったアルコールをオーナーに求めた。
2㍍×1㍍の鏡の中のビヨンセに背を見つめられながら、
ゆっくり味わうグラスの淵の岩塩は、いわずとしれて、格別…