ラブコメディーの女王、キャメロン・ディアスが、
初の母親役に挑んだ。
内容は、なかりシリアスだけれど、女性に人気の一作。
フィッツジェラルド家の次女アナ(アビゲイル・ブレスリン)は、
白血病の長女ケイト(ソフィア・バジリーバ)の命を救うドナーになるべく、
遺伝子操作で計画的に生まれてきた少女。
姉のために何度も何度も自分の体を犠牲にしてきたアナ。
けれど、11歳になったある日、
「もうお姉さんのために手術を受けるのは、いや」と、
腎臓移植を拒否して、
自分の両親(キャメロン・ディアスとジェイソン・パトリック)を提訴。
法廷で親子が争うことになる。
アナの訴え、出産の経緯…
倫理的に難しい問題が取り上げられている。
アナが提訴した本当の理由はラストに明かされ、
判決もきっちり下る。
けれど、映画の中では「何が正解か」を問うているわけではない。
ニック・カサベテス監督は、家族それぞれの視点で、
物語を紡いでいく。
置かれた立場によって考えは異なるけれど、
その底流にある家族の絆の尊さに気付かされる。
過酷な闘病シーンなど、映像はリアリティーにあふれる。
ある家族の壮絶な闘いの記録でもある。