こんにちは、halukaです。
私が師と仰ぐ先生との将棋対局第4戦。
私が申し上げるのはなんだか少し、
違うような気はいたしますが、
戦評をひと言で申し上げますと、激闘でした。
ここまでの、私の戦績は、0勝2敗1引き分け。
無理やりの空中戦から、師を追い詰めかけた一戦は過去、
あるにはあったのですが、
その際は、奥様であるご夫人の神のひと言。
「ねえ、あなたたち、もう、夕ご飯の時間だわよ」によって、
双方で駒の奪い合いとなっていた、エキサイティングな1局は、
“空中戦における千日手”という、
将棋の世界では、まあまあ、なかろうという、
奇跡の引き分けとなり、
私の初勝利は、お預けのままでした。
新古今将棋道④。「相振り飛車からの互いにヤル気満々で派手に展開した空中戦は、ご夫人のキメのひと声で痛み分け」の巻。 - halukaブログ
【写真AC】
本局の私の手筋は、前局の負けにより、
1週間前から、もうすでに決まり切っており、
そのための練習は、重ねていました。
その戦略を端的に言い切りますと、
「玉将(ぎょくしょう)を、守りに守って、守り抜く」。
新古今将棋道⑦。「文藝春秋を片手にのそりと現れた師が採用した固い防御を追い崩す攻撃が迎えた結末は果たして我が身の窮地か天国か」の巻。 - halukaブログ
攻撃ではなく、防御で、敵に襲いかかる、
まるで、ラグビーワールドカップ2019日本大会で、
並みいる強豪を抑え、栄光の優勝カップを手に入れてみせた、
あの緑の鉄壁・南アフリカ代表のような、戦い。
(こう書くと、かなりカッコいいなあ、と…我ながら(>_<))
「攻撃」ではなく「防御」で襲いかかった緑の鉄壁の南アフリカがイングランドの待つラグビーワールドカップ日本大会決勝戦に進出。 - halukaブログ
その気構えで、
先手決めのジャンケンポンに幸先よく勝利した、
私の開局早々の一手は、
相手を惑わすために、
(ここは、前局と同じです)
敵である師も、調子を合わせて、
角行(かくぎょう)の筋を開ける初手。
「よし!」と、心の中で雄たけびを上げた私は、
早々に王将を斜め右、そして右へ、右へ…。
防御に入った私の手を見透かしたように、
師は、開けた角行筋から、銀将(ぎんしょう)を上らせ、
一気に、私の歩兵(ふひょう)一線を崩しに来ました。
弟子である私が、「防御」の準備を進めているのに、
師である先生が、ところ構わず、
私の陣地を食い尽くしておいでになります。
(「なんてひどい事をなさるの!」と、
そう思わずには、いられませんでした。)
案の定、私は、1週間掛けて覚えた手順を粉砕され、
ようやく出来た守りは、いわば “崩れ穴熊囲い” 。
おそらく、どなたも見たことのないであろう、
相当にへんてこな「穴熊囲い」が出来上がってしまい、
二つの桂馬(けいま)で守られた玉将は、
将棋盤の片隅で、一歩も動きが取れない羽目に…。
(すべて、師のいやらしい、猛攻撃のたまものです)。
私に残された道は、ただ一つ。
奥様であるご夫人の神のひと言が降りかかる前に、
さらに、その上、師の猛攻撃によって、もたらされた、
私のへんてこな守りを崩される前に、
(つまり、先生ご夫妻の二人三脚による総攻撃に耐えながら)
一気呵成の捨て身の勝負に出て、しかも、勝つ!
という、とてつもない難題にさらされること70分。
やってやりました。
ついに、初の1勝を挙げ、
先生から「今日は、負けたよ」と、
親心満載のひと言をいただき、大満足。
夜はなんだか、もう何も必要なくて、
さっさと床に就き、
朝方はと申しますと、惰眠の寝坊。
これほど心地よい朝も、そうそうあるものでは、ございません。
ラグビーワールドカップの南アフリカ代表も味わったであろう、
勝利の余韻に浸った朝ぼらけでした。(^_-)-☆