halukaブログ

やっぱり海が好き!

進め!俳句ビギナー⑬。「当季雑詠から時事句まで。季節を詠み、世情を詠むことの意味と心持ちと清明なれと願い贈る言葉」の巻。

 こんにちは、halukaです。

 

来月4月4日(土曜日)は、

二十四節気でいう令和2年(2020年)の

清明(せいめい)」です。

春分から15日目ごろ。「清浄明潔」の略。

万物が若返り、清められ、生き生きと映える季節です。

 

俳句を学ぶ「句会」とは、

何人かが自作の俳句を出し合って、

それを互選し、評価し合ったり、成績を競い、

選者(指導者)の添削や指導を受けたりするもので、

「俳句の原点は句会にあり」とも言われるほど、

俳句の上達には一番の鍛錬の場になるのだそうです。

 

昨年の暮れから、

そんな “鍛錬の場” に挑みつつ、

いささかでも上達しているのか否か、

その辺りは、不確かな私ではありますが、

雑誌や新聞の投句の欄を目にしますと、

このところ、ことのほか、

考えさせられる句にも出合います。

 

やはり、時世でしょう。

新型コロナウイルスに絡んだ作品は少なくはなく、

それぞれに世を憂い、

あるいは、

思いやりと分かち合いを…と、

呼び掛ける作品も目に入ります。

 

本日の表題に書いた「当季雑詠(とうきざつえい)」とは、

特にことわり(これと定まった課題)がない句会で、

その季節の季語を用いて作った句を提出する句会です。

 

それとは趣きが少し違って、

提出する句が、

あらかじめ決められた題による句会の形があり、

その題が、

句会の日以前に決められているものを「兼題(けんだい)」、

句会の当日、

会場で題が発表になるものを「席題(せきだい)」と呼ぶのだそうです。

 

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  【写真AC】

 

まあ、その辺りになりますと、

まだ手の届かない、

難易度の高い壁にぶつかってしまいますので、

まずは、まあ、まあ、“気の向くまま” が許される、

「当季詠題」 から入っている私です。

 

そうは言いましても、

そんな私でも、

いま現在の世情を詠む、

「時事句(じじく)」と呼ばれる作品を目にする機会も増えています。

昨今では、それはやはり、

「急激に」と呼んでいいと思いますが、

新型コロナウイルスをめぐるものです。

 

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 【写真AC】

梅と椿の季節が過ぎて、

固く、小さく閉じていた桜の蕾が柔らかく花開き、

遠目の山の頂きはまだ、白銀を残していても、

足元の田や畑では、

その土を凍らせていた霜や雪が解け、

桜の花びらの淡いピンクの花模様が宙を飾り、

みずみずしい春の川からちょろちょろと、

水田に用水が引かれる頃、

いつもなら、

人生の新しい舞台に向かって、

華々しく飛び立つ方々の姿で、

街や村がにぎわう季節。

 

それが今年は、コロナウイルス禍で、

“にぎやかに” とは、なかなかいかず、

“どうか、無事に” と送り出したい気分だと、

そういう具合の句にも出合いました。

 

そのコロナウイルス禍が、

「兼題」であったなら、

あるいは、

「席題」であったなら、

自分ならどう、詠むか。 

そんなことも考えさせられました。

 

地方から都市へ、都市から都市へ。

それぞれに旅路を選び、

その道に進み行く方々に、

どうか、幸多かれと、そう願ってやみません。

 

いま現在、

世界を覆う閉塞感から目をそむける世情にはないようです。

けれども、どうか、

そんな閉塞感が、

“これから” を行く皆さまの前途に横たわることのないよう、

清明なれ」と、心から祈っています。

 

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