halukaブログ

やっぱり海が好き!

ウインターサーフ物語。夜の闇が深みを失い朝の光が行く道を照らすころ輝く方々のお陰で新しい一日を迎える街を走り抜けながら向かう真冬の海。

こんにちは、halukaです。

 

勝ち負けなどというような事柄は、

どのようにして決するのでしょうか。

 

そのようなことは、ついぞ分からないまま、

緑の海にサーフボードで漕ぎ出して、波間に浮かんでみたり、

チェス盤や将棋の駒を手に入れては、

誰や彼やとゲームの相手を探してみたり、

たまには、長いお付き合いの友人と、

久しぶりに肩を並べて、

中身などない、内輪話しに相槌を打ってみたり…

 

それでも、誰の勝ちだとか、どなたの負けだとか、

そういうようなことは、あまり話したりはせず、

「まあ、そうだな」と、にこりと笑って済ませるうちに、

なんだか、肩の荷が下りて、

結局のところ、勝ち負けなどは、

ずっと、ずっと、もっと、もっと、

時を経なければ、分かりはしないのだと、

そんなふうに思ったりもしています。

 

見たことまではないにしても、

聞いたことくらいはあるであろう、

とある繁華街の午前6時。

 

何かしらを、吸い込んでしまったり、

何かしらに触ってしまったりするようなことから、

身を守っている様子の、

白や青のツナギを着て、

口元にはマスク、

目元にはプラスチックのゴーグルを着けた、

たいていは、5人ほどのチームの方々が、

路傍に集められた、透明のビニール袋を一袋、また一袋、

その口を開いては、カンカンやガラス瓶や生ものや燃える紙類を分別して、

大型のゴミ収集トラックに、積み込んでお行きになります。

 

国土交通省に届け出のあるタクシー会社では、

ちょうどそのころ、

夜通しで街を走ったタクシードライバーの皆さんが、ようやく帰路に就き、

交代でハンドルを握る、

目覚めたばかりのタクシードライバーの方々が、こう言います。

 

「偉いよね。毎朝、見るんだよ、あの人たちを。頭が下がるよ。

ばっとゴミを開いてさ、そして分けてさ、畳んでさ、

そして、居なくなるの。

そのお陰でさ、私らは、きれいな街を走るのさ」。

 

“仕事だ” と、そう言ってしまえば、それまでのこと。

それならば、遠い異国で悲恋の命を落とした方も、

遠くはない街で、病に倒れた方も、

たいていは、同じように、“仕事” の末のこと。

どなたがどうで、そなたはそうだ…

なんて、そう変わるはずもない。

そんなふうに思ったりもいたします。

 

f:id:halukablue:20191210064033j:plain

   【写真AC】

 

誰かが、誰かを、そうとは気付かれないままに、

そっと守っているからこそ、

あるいは、守っていただいているからこそ、

今の命や生活が、そこにある。

そんなふうにも思います。

 

誰それには、決して気付かれない守り方。

そんな守り方も、あるんだろうなと、

そんな守り方をしてくださっている方々に、

たまには、一生懸命にお礼を言ってもいいのかな。

そんな朝や夕や夜の闇があってもいいのかな。

ふと、ふと、そんな感傷に浸っている自分に気付いてみたりもします。

 

天気図に沿えば、穏やかで暖かな一日が近々、待っていそうです。

海に向かって、車を走らせようと思います。

きっと、どなたかが、見守っていてくださると、

そう信じて。