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やっぱり海が好き!

新古今将棋道⑭。2020新春対局の勝利の鍵を握っていたのは甘い焼き菓子。歴史的大波乱『バームクーヘンの戦い』を制したのは果たして誰…」の巻。

こんにちは、halukaです。

 

皆さま、2020(令和2年)のお正月は、

どのようにおすごしですか。

帰省したり、旅行に出たり、

はたまた、

「正月くらいは、絶対に何もしないぞ」という具合の方もおいででしょう。

そのどれにしましても、

年の初めを穏やかに過ごせることは、

何よりの贅沢なのかもしれませんね。

 

2年目に突入しました「新古今将棋道」は、

1週間ぶりの対局となりました。

私が師と仰ぐ先生との「2020新春将棋対局」。

この一戦は、いつもとは場所の違う、

特別にあつらえられた、雑踏の喧騒(けんそう)がない、

比較的静かな一室で、おごそかに開局しました。

 

午後4時頃のことです。

師も私も、指し手は順調に進んでおり、

同時に、師と私の手元には、

丸ごとのホールの3分の2を、

これまた、平等に2カケラずつに切った、

口にすると、まるで雪のように溶けてなくなり、

さらには、

おしとやかに口中から消えていく、

在京にして最強のバームクーヘンが、

師の奥様であるご夫人の手で配られ、

我々は、意気揚々と対局に臨んでいたのでした。

 

ところがその日、勝利の鍵を握っていたのは、

師の破天荒な攻めでも、

へんてこな穴熊囲いになってしまう私でもない、

優美だけれども攻め強い力を兼ね備えた、

神の声を持つご夫人だったのでした。

 

新古今将棋道④。「相振り飛車からの互いにヤル気満々で派手に展開した空中戦は、ご夫人のキメのひと声で痛み分け」の巻。 - halukaブログ

 

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    【写真AC】

 

蛮勇は、時として、悲劇を生みます。

その対局の終焉は、まさにそんな具合でございました。

 

順調に駒の「取った」「取られた」を繰り返す私どものことです。

さすがにお腹が空いて、

ご夫人からいただいたバームクーヘンをぺろり。

 

「さて、ごちそうさまでした!」と、ご夫人にご挨拶をしようとした、

その瞬間でした。

 

「ねえ、あなたたち、私の分のバームクーヘンって、知らない?」との問いが…。

私ども二人は、とんでもない過ちに、すぐに気がつきました。

残しておくはずだった、ご夫人の分を、

いつの間にか二人で食べてしまっていました。

 

ここで、師の奥様であるご夫人の美しく、

そして、透き通った声が、その部屋にひっそりと響きました。

 

「ねえ、あなたたち、私のバームクーヘンはどうしたの?」。

凍りつく、師と私。

そうです。

私どもは、ご夫人のものだった、

バームクーヘンの残り3分の1を食べてしまっていたのです。

 

将棋どころではなくなりました。

駒を盤上に静かに下ろし、“棄権“ ? 態勢の師。

どうしていいのか分からず、右往左往する私。

勝負の行方は、一重にご夫人の手に握られ、

私ども二人は、静かに退室したのでした。

この勝負、引き分けでしょうか。

それとも、やっぱり二人負け、なのでしょうか…。

 

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